グアテマラの豆

ようやく長い長い体調不良から回復し、今日は電車で前住んでた街にある美容院へ。

散髪が終われば、京都ヨドバシへ一眼レフのレンズを見に行って、

その足で、六曜社にコーヒー豆を買いに行こうと作戦を練ってたんですが、

散髪を終えて外に出ると、雨とも雪とも言い難いものがボタボタ降ってて。

しかも、めちゃくちゃ寒い。

髪を切ってもらいながら頭の中で練ってた作戦へのモチベーションが一気に削がれ、

やっぱりもうこのまま帰ろう、コーヒー豆は近所のお店で買おう、

と、あっさり心変わりしまった。

しかし、どんよりした空、凍えるような寒さの中を歩いていると、

近所のコーヒー豆屋さんに行くのも、とても億劫になってきて。

うちから歩いて15分ほどのお店だけど、この寒さのなか行きたくない…。

ほんと冬はいろんなことが億劫になってしまってダメだなぁ…。

コーヒー豆はあと2,3日で切れてしまうしどうしたものか、と考えつつ、

今晩のビールを買うべく立ち寄った成城石井で、

偶然目に入ったコーヒー豆が「グァテマラ  アンティグア」。

アンティグア…!

ここ数日、頭の中はそこにあると言ってもない過言ではない街、アンティグア。

いま片桐はいりさんの「グアテマラの弟」というエッセイを読んでいるのですが、

片桐さんの弟さんが住んでいるのが、まさにグアテマラのアンティグアという街。

運命めいたものを感じて、即決でアンティグアを買ってしまった。

本に出てきた街からやってきたコーヒー豆。

ここ数日、ずっとアンティグアに思いを馳せながら過ごしていたので、

今までにないほど、このアンティグアからやってきた豆に愛着を抱いてしまった。

うちに帰ってすぐに豆を挽いて、丁寧にコーヒーを淹れて。

酸味が強くてあまり好みではなかったけど、

アンティグアという街と少し繋がれた気がして少し嬉しくなりました。

 

そんな豆の話はさておき、片桐はいりさんのエッセイがめちゃくちゃ面白いです。

映画「かもめ食堂」の撮影でフィンランドに滞在してたときの様子を綴った「わたしのマトカ」。

グアテマラに住む弟さんとの交流を綴った「グアテマラの弟」。

「わたしのマトカ」のあとがきで、

大学の卒論で規定枚数ぎりぎりの論文を書いたきり、十枚以上の原稿なんて書いたこともない。書きたいと思ったこともない。

と書かれているけど、それが信じられないくらいの表現力と文章力。

そして、片桐さん特有の着眼点と笑いのセンスがとても良い。

さらに、またまた「わたしのマトカ」のあとがきの、

(フィンランド滞在のことに絡めて、何か文章を書きませんか、というお誘いを)「ありえません」といったんは尻ごみをしたものの、なぜだろう、気がついたら一冊分もの駄文を書き連ねていた。(中略)わたしはたぶんあの当初、ひょんなことから乗ってしまったこの臨時列車から、まだ降りたくないような気分だったのかもしれない。せめて紙の上だけでも旅を続けていたかったのだ。

という文章にハッとした。

僕が誰の役に立つでもない自己満足な旅行記を飽きもせず書き続けてるのも、

きっと旅の思い出を反芻して、ずっと旅を続けたいからなんですよね。(そう、これが自己満足)

片桐はいりさん、以前から好きな俳優さんだったけど、もっと好きになってしまいました。


2017-01-22 | Posted in 09.書籍・雑誌No Comments » 

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