冬がはじまるよ。
秋が来たと思ったら、あっという間に冬の寒さ。
いつも目が覚める6時ごろも外はまだ暗い。
毎年この季節になると、BUMP OF CHICKENの『スノースマイル』という曲を思い出しては、
オイオイオイ!ちょっと待てぇい!とツッコミを入れているような気がします。
すごくいい曲だけど。
冬が寒くて本当に良かった。君の冷えた左手を僕の右ポケットにお招きするためのこの上ない程の理由になるから。
全面的に藤原基央さんを支持している僕だけど、
冬が寒いのは良くない。本当に良くない。
左手を右ポケットにお招きする余裕など絶対にないと思うくらい冬は苦手だ。
でも、まだ11月だ…冬本番はまだまだこれから…。
布団から出るのも辛いこの頃だけど、
今日は夜中に息子にミルクをあげて寝かしつけたあと、
眠れなくなってしまったので、森見登美彦の『京都ぐるぐる案内』を読みました。
最近、川端康成や太宰治などの古典的なものばかり読んでたので、少し息抜き。
普通の京都案内本ではなくて、森見さんの作品に登場する舞台を中心とした案内本。
つまり京都大学周辺の左京区中心のマニアックな案内本。
左京区を愛してやまない僕にとっては、たまらん一冊だったけど、
左京区を学生時代からぐるぐる回って、
だいたい知ってしまっているので、新鮮さはなかった。
でも、森見さんのあの古風な独特の文体で書かれたエッセイはとても良かったです。
特に「登美彦氏、京都をやや文学的にさまよう」が面白かった。
登美彦氏は谷崎潤一郎の文章がとても好きだが、しかしあんまり良い読者ではなかった。文章を心地よく読んだ感触だけ覚えていて、それ以外は何も覚えていないのである。(72頁)
という文章があって、あるある、と思った。
なんとなく面白かったけど、感想をうまく言えないし、
何が面白かったのかよく分からないという感覚がたまにあって。
でも、森見さんもそういう感覚を持つことがあるんだな、と少し安心した。